日本ヴァイオリン

Hannibal Fagnola 1905

アンニバル・ファニオラ 1905年製

20世紀イタリア、ヴァイオリン製作が最も花開いたトリノを代表する製作家として知られています。グァダニーニ、プレッセンダ、オドーネ、ロッカといったトリノの巨匠たちの精密なコピーを作り続け、ピエモンテの伝統から独自のキャラクターを昇華させました。あるグァダニーニのコピーは真作として鑑定されたこともあるほどに完璧な製作技術でした。
この作品が作られた翌年の1906年にはジェノヴァ、ミラノにおける博覧会で複数の賞を獲得し、その後はロンドンのヒル商会を通じて、世界に大きく飛躍することになります。
1905年、若かりしファニオラの最も情熱に溢れた時期の作品です。
ロッカのモデルが用いられたこの作品は、なだらかなアーチに深みのあるオレンジイエローのニスを纏い、奥深くパワフルで、輝かしい音色を備えています。
20世紀トリノの名器に出会う、よい機会ではないでしょうか。

製作地
イタリア トリノ
カテゴリ
モダン