日本ヴァイオリン

Jean Baptiste Vuillaume 1872

ジャン・バプティスト・ヴィヨーム1872年製

19世紀パリにおいて最も重要な製作家であるJ.B.ヴィヨーム。
1800年代の当時にあっても、多くの演奏家が現代の作品よりも古いイタリアの楽器を支持していた時代、綿密にストラディヴァリウス、グァルネリウスを研究し模倣を重ね、そのニーズを満たす優れたコピーを数多く残しました。その音作りへの探究心は留まることを知らず、生涯を通じてより良い作品のために様々な試行錯誤を繰り返しました。
1851年ロンドンの万国博覧会では、二つのカルテット作品と巨大なオクトバスを製作し、評議会メダルを受賞します。
1860 年にはドゥムール・テルヌ通りのより広い敷地に移転し、より多くの優れたアシスタントを雇いました。この時期の作家達が後にミルクール、ミッテンヴァルトにおいて量産体制の礎を築くことになります。
その後にフランス政府が彼にレジオンドヌール勲章を授与したことによって世間の賞賛の頂点にあった最中、1875年に彼はこの世を去ります。
晩年の1872年に製作されたこの作品は、彼の生涯の研究の集大成とも言える作品で、誇張のない完璧なストラディヴァリウスのモデルですが、f孔とその近くフラットなアーチからはヴィヨーム独自のスタイルが窺えます。その音色は輝かしくも深みがあり、大ホールにおける演奏家のニーズを遍く満たしています。
19世紀パリの傑作、是非ご覧ください。

製作地
フランス パリ
カテゴリ
オールド