日本ヴァイオリン

Giovanni Battista Ceruti 1806

ジョヴァンニ・バッティスタ・チェルティ

ジョヴァンニ・バッティスタ・チェルティは1755年、クレモナにほど近いセストの町に生まれ、1786年クレモナに移り、カルロⅡ世とニコラのベルゴンツィ兄弟と知り合ったことをきっかけに、カルテライ通りに工房を構え、40歳を過ぎて本格的に楽器製作をスタートさせました。ジョバンニ・ロータと共にロレンツォ・ストリオーニの熱心な信奉者として知られており、ストリオーニが1802年クレモナを去ったと同時に彼の工房を引き継ぎ、多くの優れた作品を残しました。

その後、三世代に亘ってヴァイオリン製作の家系が続き、息子のジュゼッペと孫のエンリコは、1883 年にエンリコが亡くなるまで、クレモナの最高のヴァイオリン製作者として活躍することになります。

チェルティはストラディヴァリとグアルネリの後の世代に生まれ、彼らと直接関係はありませんでしたが、その伝統を力強く受け継ぎ、クレモナのヴァイオリン製作を再び花開かせました。
1806年、その技術が最高潮に達した時期におけるこの作品は、音響特性のために慎重に選ばれた材料が用いられ、スクロール、パーフリング、サウンドホールの全てに細心の注意を払って製作されています。中程度のアーチに柔軟なチェリー色のオリジナルニスが現存しており、力強く澄み切った甘い音色を備えています。

製作地
イタリア クレモナ
カテゴリ
オールド