日本ヴァイオリン

Giuseppe Antonio Rocca 1864

ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ 1864年製

ジュゼッペ・ロッカは1834年トリノに拠点を移し、名工プレッセンダの工房で学んだ後、自身の工房を構えました。当時の代表的なディーラーであり、コレクターであったルイジ・タリジオと親交を持ち、当時タリジオの所有していた1716年製ストラディヴァリウス ”メシア”と1742年製グァルネリ・デルジェス ”アラール”に深く感銘を受けます。
以降生涯に亘り多くのコピーを製作しました。
ジュゼッペ・ロッカは1865年その人生に幕を閉じますが、その前年である1864年まさに最晩年に製作されたジェノバにおけるこの作品も、終生製作し続けた“メシア”のパターンにより製作されています。
保存状態は素晴らしく、ジュゼッペ・ロッカの集大成とも言える貴重な作品であり、その熟練した天才の息遣いを今に伝えています。
その音もパワフルな芯のある音量に奥深い音色を備えており、大ホールにおけるソリストの要求を満たした傑作と言えるでしょう。

製作地
イタリア ジェノバ
カテゴリ
オールド